ただ今からですね、漢方の、基本的な話しをします。
これは、中国が3000年の歴史を以って調べあげた実践的哲学です 。
まず、病気の原理なんですけど、これは血液をいかにしてキレイにするかに尽きるんです。
このは血液をいかにしてキレイにするかということが、いろんな方法が考えられて来たんですですけれど、大きく大別して、二つの方法があります。
それは、ひとつが上薬(じょうやく)、ひとつは下薬(げやく)ということです。
通常、皆さんが飲んでる薬というのを下薬だと思って下さい。
上薬というのは、食品ということだと思って下さい。
食品というのは、毎日毎日摂ってても大丈夫だということです。
薬というのは、基本的概念が『毒を以って毒を制する』ということですから、出来るだけ少量のほうがいい。
あんまり大量に摂らないほうがいい。
それから、あまり長く飲み続けないほうがいい。
ということですよね?
上薬に限っていうと、日頃の栄養源である、野菜とかお肉とか果物とか、いろんなもののバランス、栄養のバランスをとることによって、血をキレイにしてくっていう問題なんです。
ところがですね、最近、この血をキレイにしてくっていう問題の中に、まったく新しい問題が二つ出ててきてしまったんです。
それが、昔の人っていうのは、非常に繊維の多いものやなんかを食べてるから、腸の中の菌バランスが非常に良かったんです。
ビフィズス菌とか、そういうのなんか非常にいて、悪玉菌がいないんです。
悪玉菌ががいると、腸の中の非常に環境が悪くなりますから、例えば血を濁らせるようなものを摂るような、いいものを食べたとしても、腸の中が……こう腐敗菌がいっぱいいると、もとの腐ったような便に混じるんですね。
それを吸収してしまうと血液が濁ってしまう。
だから、まず腸の中をキレイにしなきゃいけないということです。
昔の人でも、あの、江戸時代の人でも、痔の方やなんか多くいたんですけど、痔やなんかを患う人っていうのは、もう必ずぐらい、『魚喰った報いである』という。
魚喰った報いた、っていうことは、動物性たんぱくを摂りすぎると腸の中で腐敗しやすい、と。
かといって、今の現在において、お肉やなんかを食べないでいられるか?
お肉はホントに悪いもんか、っていうとそいうことはないんです。
栄養価が非常に高いものだから。
だから、まずこの腸の中をキレイにしないと、いいものを摂っても、吸収の段階で悪くなってくるんですよね。
それが、いいものを今度摂って、腸の中の菌バランスがよければ、非常にいい吸収のしかたをする。
で、もうひとつ問題って何ですか?っていったとき、日本人っていうのは、こんなにお肉を食べる民族ではなかったんです。
歴史上、何千年、何万年という長い歴史の中で、日本人っていのは、野菜とか穀物を食べて来ましたから、実は消化吸収に時間がかかる。
腸の長さが7m半ぐらいあるんです。
外人の場合は3mちょっとしかありませんから、当然外人は、胴が短くて足が長い。
日本人は胴が長くて足が短いっていう、問題が起きてくるんです。
で、その中をゆっくりゆっくりお肉を通すと、腐敗菌で腐りやすくなる。
だから、よりいっそう日本人の場合は腸の中に、ビフィズス菌をいっぱい溜めとかなきゃいけない。
と、いう状態になる。
そうすると、ビフィズス菌がいっぱい溜まってれば、逆にいうと腐敗菌は出てこない。
なぜかっていうと、ビフィズス菌っていうのは、食べたものから……
通常、牛乳とヨーグルトって違いますよね?
あれは、牛乳にビフィズス菌入れるとですね、乳酸菌ってやつですよね?
乳酸菌を入れると、酸っぱい一定数の酸を出すんです。
この酸に遭うと、腐敗菌は死滅してしまう。
で、なおかつその酸は、身体の中に吸収されると、一定数の、身体はお酢を摂ってるのと同じ状態になるんです。
そうすると、お酢を飲めば血がきれいになるってのは、これはもう今現在の常識なんですけれど。
口から、じゃ、お酢を入れた場合どうなるかっていうと、飲みすぎると胃をやられちゃうってことがあります。
それから、モノを食べたとき一緒にしか摂れませんから、せいぜい摂っても食事の時3回摂れるだけ。
ところが、身体で造ってるときは、自分の一番いい状態で必要な分だけを作るんです。
そうすると、一定数24時間、少しづつ少しづつ、身体の中にお酢を吸収してるような状態ですから、血がどんどんどんどんきれいになってくるってことです。
そうすると、全ての循環が非常に良くなる。
ところが、これが逆になった場合、血がにごる。
血がにごれば、血をキレイに、化学的働きをするのが肝臓なんです。
で、この肝臓が一所懸命働いて疲れてしまう。
疲れると、どうしても血がにごったまんまの状態で、今度腎臓に落ちていく。
そうすれば、今度は腎臓が疲れてしまう。
そうすると、腎臓が今度疲れると、おしっこが身体にいいのものを残し悪いものを出さなきゃなんない。
これが逆になってきて、身体に大切なたんばくが出ちゃったとか。
たんぱくが出るってことは、逆にいうと、乳酸とか体の中に悪いものが、出さなきゃいけないものが残ってしまう。
と、いうようなバランスで、血はますますにごってくる。
というカタチで悪循環でどんどんどんどん悪くなってくる。
今言ってたですね、ちょっと話が戻るんですけど、ビフィズス菌なんですけれど。
ビフィズス菌っていうのは、「じゃ補えばいいじゃないか」
ところが、これは生き物なんですよ。
で、胃を通過させるのが非常に大変なんです。
摂っても、胃で殆ど死滅しちゃう、腸まで送り込むというのは、よほどの技術がないと出来ないんです。
不可能ではないんですけど、出来ないんですよ?
さっき話にちょっと戻るんですけど、肝臓のことなんですけど。
肝を患うと、顔色というのは、青くなる。
この辺に青筋たててる人ね?
特徴でいうと、スグ怒る人、カッとなるんです。
それから、愚にもつかないことをいつも心配してる人、これも肝を患うんです。
それで、腎を患うと顔が黒くなってくるんです。
黒っぽい顔になってくる。
で、黒くなってきて、気持ち的にはどうなるかっていうと、モノをやたら怖がり出す。
で、肝と腎と両方やられてくると、青と黒が混じるから、どす黒くなってくるんです。
因みに言うと、肺を患えば、顔は白くなってくるんです。
だから、あまり物事を思いつめて、だからよく恋焦がれたりすると肺をやられたりすると、ぬけたような白くなる。
昔の、美人さんみたいのでも、あんまり恋してやつれてしまうと、顔がぬけるように白くなる。
ちなみにいうと、心臓を患うと顔は赤くなるという。
顔の色を見ればその人の状態がよくわかるようになってるんです。
で、肝臓と腎臓がなぜ必要かっていうと、よく物事を腎心要というんですよね?
肝臓と腎臓が要ですよ。身体の要ですよ、っていうんです。
身体の中の内臓の要は、なぜ肝臓と腎臓かっていいますと……
肝臓というのは、筋肉、それから皮膚、これを司る。
それで、腎臓というのはなんですか?っていうと、血液と骨なんです。
血液と骨とを司ってる。
これは、当たり前のことなんですけど、腎を患えば血がにごる。
血が濁れば……
畑が酸性になるとカルシウムを補えば、石灰まきますよね?それで中和するのと同じように、人間の身体も中和しなけりゃならない。
そうすると、カルシウムをどんどんどんどん、放出する。
どっから放出するかっていうと、骨から放出する。
で、口から入れたものが、一定数の正常を保つし、余分なものは排出する。
ところが、足りなくなった場合、骨からどんどんもってくる。
で、骨からどんどん持ってくるとどうなるかっていうと、出すぎちゃうんです。
一時は、カルシウムの摂りすぎだとかつったんだけど、全く摂ってないような人、足りない人が摂りすぎ状態になるんです。
とどのつまりは何ですか?つったとき、自分の骨から出てってしまう。だから骨がぼろぼろになる、骨粗しょう症になったりする。
で、出すぎたものは、関節のところに溜まるんです。
だから、くるぶしだけがデカくなる、指が曲がってくる、っていう状態になるんです。
これも自分が一所懸命生きようとしてる働きなんです。
正常なカルシウム値を保ってあげれば、元へ戻るということなんです。
肝臓が弱ってくると、皮膚に吹き出物がぼつぼつぼつぼつ出たりする。
でも、これも面白いんですけど、皮膚は腸の裏返しだ。
腸が汚れるから、汚いものを吸い込む、だから肝臓が悪くなる。
で、肝臓が悪くなるから毒を解毒しきれないから、どっかから出したい。
身体の中に溜めてくと、身体に悪いからといって、身体としては外へ突き出す。
これも、自分の命、永らえるための働きなんです。
内臓の肝腎要なんです。
身体の要というのが、実は腰なんです。
腰が悪くなったら人間は動くことも何にも出来ないです。
腰が痛いと寝たっきりになっちゃうんですよ。
ギックリ腰になると……
頭が痛くても起き上がったりとか出来るですよ、手が痛くてもできるんです。
腰をやっちゃ場合、もう要だから、そこをやられちゃうと動けないんです。
そこのバランスもとっていかなきゃいけないんです。
漢方でいうところの、今ある病気というのは、バランスの崩れなんです。
人間の身体というのは、足のつま先から頭のてっぺん……
実は、すべてが実は食べ物で出来ているんです。
この食べ物のバランスか崩れた場合、あっちこちに支障が出来てきちゃう。
正直言って、これを食べ物できてるものを薬で治そうというのは、非常に、矛盾があるんです。
で、どういう矛盾かは、これを聴いてる人は、しっかり考えて下さい。
薬で出来てる部分があるんだろうか?って、人間には。
そんなものは、どこにも存在しないんです。
そうすると、食べ物で間違ったものは、食べ物で正していくしかないんです。
それを、少しづつ、少しづつ正していかなきゃならない。
たとえば、その昔、菌性の病気、結核菌だペストだコレラだ。
こういうのがいっぱい出てきたとき、薬によって菌を殺すことが出来た。
ところが、今の病気は、細胞、要するに食べ物が悪くて細胞が弱ってしまってるんです。
でも、菌を殺す薬を細胞に与えると、細胞は、死滅しちゃうか死なないで弱まってしまか、ということなんです。
だから、薬を流し続けてると、一つの病気が二つになり三つになり四つになるということは、皆さんの周りを見てもらっても、起きてる現象ですよね?
だんだん、分かって来たんですけど、実は人間っていうのは、血のキレイな人とかってのは、健康力のある人は……
結核菌というのは、いっぱい飛んでるんですよ。誰でも感染するわけじゃない。
もし人間が、皆が結核菌に罹り、ペストに罹るんだとしたら、人間は死滅しちゃってるんです。
次から次と感染してるんです。
でも、営々と特に我々は、何万年とか何十万年て生きてる間に、先祖がそれで死ななかった人達だけの血を継いでるんです。
死滅しなかった人達だけの血を継いで、我々は生きてるんです。
だから、我々の体の中には、それに対抗するものが全て入ってるんです。
だから、元もとの血液、細胞を元気にしてあげれば、全てのものを打ち破るだけの力があるんです。
じゃなかったら、人類が絶滅してきちゃってるんです。
そのことをしっかり利用して、もう一度、食品というカタチ、上薬というカタチで世の中を見ていかないと、いつまでもいつまでも病気で苦しまなきゃならない。
本当の健康を取り戻すっていうことは、何か今と違うことをしていかなきゃならない。
それと、慢性病という……例えば、癌とか、そういういうものってのは、実はいとも簡単に治る病気なんです。
例えば、糖尿もそうですよね?腰痛もそうです。高血圧もそうです。
癌というのは、その昔を考えてもらうとわかるんですけど、癌という字は、やまいだれに品物の品って書いて、下に山って書く。
いろんな品物を山ほど喰うと癌になる、っていう意味なんです。
食べ過ぎの状態なんです。
だから、戦後の、モノが食べれなかったような時代とか、みんなモノをやっと喰ってたような時代って、みんな痩せてふらふらしてたんです。
それなのに、癌にかかる人って、著しく少ないんです。
それが、栄養がどんどんどんどん、どんどん摂り出してきた、要するに、栄養というのは、バランスが取れてないんです。
そういうものを、どんどんどんどん、摂り出してきてから増えてきた。
だからこれは昔に戻せばいいんで、よく、玄米菜食にしたら病気が治ったとか、癌が治ったとかっていいますよね?
それは、もと絶っちゃってるから当然なんです。
糖尿もそうなんですよ?高血圧もそうです。
今の食事をバランスをとれば、わけがないことなんです。
ただ、薬で抑えるというのは、薬を飲めば、症状は抑えられるけれど、治ったわけじゃない。
治るというのは、やめてもなおる。
よく、糖尿やなんかで、カロリー摂っちゃいけないよ、ナニ摂っちゃいけない、って。
栄養をとらないと、糖が出るのが減ります。
それ、当たり前なんです。お小遣いやらなかったら使える量が減りますよね?
それと同じ様に、本来は何を食べても出ないのが、治ったんです。
それが、入れるのを減らせば出るのが少なくなります。
で、これは治ったとはいわないんです。
本来は、普通と同じものを食べて出ないのが一番ベストなんですよ、ということです。
栄養のバランスというか身体のバランスをとって、ガンが治った、糖尿病が治った。
通常、治らない病気がどんどんどんどん治ってきた。
で、これをあたかも不思議なように思う人がいるんですけど、人間には自然癒能力というのがあるんです。
自然に病気を治す力があるんです。
簡単にいうと、内臓のほうは見えないんですけど、体の外のことは見えますよね?
我々が、手に傷をつける。切ったら血が出た。
血が出たら雑菌が流れる。流し終わるとかさぶたが出来る。
かさぶたが出来れば外気を塞ぐんです。
それで、かさぶたも、中で一所懸命細胞がぴりぴりとキレイに治して、治し終わると今度はかさぶたが落ちるんですよ。
こんなことは、世界一の車を買って来ても出来ないんです。
傷がついたら、傷つきっぱなしなんですよ。
ところが、人間の身体は癒能力といって治す力があるんです。
風邪の菌が入ってくると、そうすると熱が出るんです。
熱が出れば菌がフラフラになっちゃうんです。
そうすると、こちらの血液が強くなるから、それを菌を食い殺してしまう。
と、いうような自然の働きがあるんです。
その働きを、もっと強くしなきゃいけない。
それとですね、当然、身体のバランスをとると身体の中に、今まで溜まってた毒ってありますよね?
で、この毒は、どこかへ出てくるんです。
もちろん、肝臓が分解してキレイにする場合もあります。
ただ、何年も身体が悪かった場合、丁度コップの中に、泥水を入れてかきまぜると、泥がぶわーっとわいてるけれど、しばらく経つと下のほうに溜まります。
ところが、治るときというのは、これがもう一回、かき回されるようなカタチになるんです。
だから、漢方で云うんですけど、急性病が治らないと慢性病になるんです。
で、治るときは全く反対なんです。
だから、電車乗っかってきたら、また戻ってくるのと同じ、どっちも駅を通過するんです。
だから、要するに急性病→慢性病、それが治るときは、慢性病→急性病で二回になると漢方では云うんですよ。
それが、わーっと濁った状態だから、一回悪くなったような状態になる。
主立って、どういうふうにして体から毒を出すかっていうと、汗、要するに熱出すのが一番ですよね?
それから、吐き気がする人、ぶわっとゲロ吐く人。
それから、おなかがぶわっと下る人。
それから、吹き出物が出る。
というカタチで、体が元気になればなるほど、外へ出そうとする働きがあるんです。
これを、回復反応というんです。
この回復反応を、酷さによって、出て、一回おさまるんです。
なぜかというと、元気だから出す。
出せば体力を使うから、一回おさまる。
で、しばらく経ってくるとまた元気になってくる。また元気になってくっとまた出す。
で、何回出ますか?というと、これはわかりません。
大概の人は一回か二回です。
ただ、一回も出ない人がいます。
一回も出ないで終わる人もいます。
ただ、三回の人もいるんです。
で、私は何回でしょう?って、これは誰にも分かりません。
これが分かる人は、おそらく世の中にはいないでしょう。
ただ、出るたんびに良くなるんだ、と。
漢方の原理では、回復反応が出たら「おめでとうございます」というぐらい、いいことなんです。
ただ、唯一、これを悪くなってるんじゃないかと思う人がいるんだけど、それを見極める方法があります。
たとえば、いつも足が冷えてて身体が温かいとか、顔色見てると顔色がいいとか、いつもの具合が悪くなってるのと、絶対に違う症状があるんです。
で、大概の方が一番多いのは、眠くなる。
「も~う、眠くて眠くて」って、それは、身体の中で革命が起きてるのと同じなんです。
今まで悪いものが良くなり、回復して反応が出てくるんです。
だから、自分は何もしてないようだけど、身体の中では、もう一大改革をしてる。
だから、疲れるんです、眠くなるんです。
だから、「もう、寝て寝て、しょうがないんだ」って、それは寝てればいいんです。ホントに。
そうすると、寝てて、目ぇ覚めて、それが何日間続くと、スカッとした。
それは、身体の中でひとつの革命が起きてるんだよ。
だから、そういう時はそっとしておいてやらなきゃいけないんだ。
治ってきてるんだよ。
もう血圧が高い人なんか、もう血管の中が詰まっちゃってるんです。
血管も固くなっちゃってるんです。
その中を掃除するんです。キレイに掃除していく。
その時に、いろんな症状が出るのは、当然のことなんだ。
そういうことが分かってくると、
「あぁ、病気って面白いほどよく治るんだな」
「覚えてしまうと、ホントに難しいことじゃないんだな」
って、いうことが分かってくるんです。
~~
はい、えーっとですね、非常に漢方の話ですね、漢方の考え方が楽しいっていうんで、もう少し聞きたいって方がいるで、もう少し話してみます。
興味ある方は聞いて下さい。
えーとですね、内臓というのはですね、兄弟がいるんです。
面白い話なんですけど。
兄弟って何ですか?っていうと、片一方が悪くなると、片一方も一緒に悪くなる。
ということなんですよね。
たとえば、腎臓が弱い人っていうのは、膀胱も弱くなりやすいんです。
膵臓が悪くなってくると、胃がおかしくなる。
ということですよね。
肝臓が悪い人っていうのは、胆嚢も悪くなりやすいんですよ。
それから、肺が弱い人ってのは、大腸が弱い、腸が弱い人が多いんですよね。
て、いうふうにして、実は兄弟である。
心臓の弱い人は小腸が弱いとか、っていうような、二つセットになってるんですよ?っていうことです。
ところが、面白いのがですね、兄弟の中に子分がいるんです。
これがなかなか面白いんですけどね。
たとえば、肝臓の子分が、実は目なんですよ。
だから、肝臓が弱ってくっとね、目が疲れるとか、目に障害が出てくるとかっていうことなんです。
それとですね、腎臓ですね。
腎臓、膀胱の家来ってなんですか?っていうと、耳なんですよ。
だから腎臓が悪い人ってのは、しょっちゅ耳を患ったり、中耳炎になったり、子供の時からね?
耳が悪くなるんです。
耳の病気が多かったりするんですよ。
すると、ああ、耳のもとは腎臓なのかっていう、漢方ではそういう考え方なんです。
面白いんですけどね、先ほども言いましたけど、膵臓の子分が膝である。
で、膵臓ってのは、お水のバランスをとるところなんです。
そうすると、膵臓に水が溜まってきちゃうと、これはもう膵臓としてはたまんないから、子分がそれを引き受けると、膝に水が溜まりやすい。
だから、膝に水が溜まる人って、しばらく放っておくと、糖尿とか心臓系の病気をやることが非常に多い。
それで、1コじゃなくて、体全部でバランスを取り合ってるんです。
漢方の面白いところっていうのは、病名がないんです。
漢方には病名がないんです。ただ、身体のバランスが崩れてるというカタチなんです。
で、このバランスをとろうじゃないかということなんですよね。
それで、よく、具合が悪くても、内臓というのは必死でこう、体を庇ってますよね?
ある日、数字が出る。
だからよく、数値調べてもなんでもないんだ、っていう人がいますよね?
数値調べて、何でも無くても、弱りは出てるんです。
だから、著しくアレなのは、一所懸命、身体の不調を訴えてるんだけど、調べるとなんでもない。
明らかにその人が具合悪いのに、気のせいじゃないですか?っても、充分身体には、乱れがある。
ただそれが、全体的に、いろんなところが適当に、こう悪くなる、それが重なるとすごい不調になる。
1コ1コの臓器は、まだ数値的に出ないぐらいの、弱りもある。
だから、弱ってなくても、数値が出てなくてもすごい不調になる人がいる。
それから、身体やなんか、逆にいうと未だ元気なのに、ちょっと前の晩に無理したりなんかしてたら、尿検査やなんかしてひっかかっちゃって、びっくりしちゃうような人もいるんですよね?
だから、数値とは、漢方はあまり関係ないんです。
もともと、漢方ってのは、数値を調べたりとか、そういうことはしないんです。
当然、何千年も前に考え出したことだから、バランスをとるんだ、バランスをとればいいんだ、っていうことを言ってるですよね。
それでですね、今、兄弟がいて子分がいるんだよ?っていうような話をしてたんですけれど、これは体系的にいうと内臓は繋がってるから、当然、当たり前のことなんですよね?
それで、その他に、面白いのがですね、毒なんですけど。
食毒・便毒:水毒……簡単にいうと。
食毒って何ですか?っていうと、あんまり、その偏った食事ばっかりしてる、明らかにこの人偏食じゃないかな?っていうようなものばっかり食べてるとか、それから、自然界のものですからね、多少ね、毒が入ってるようなものもあるんですよ、で、そいうものばっかし、ずーっと食べてる。
だから、野草だとかそういうのやなんかってのは、非常にアクが強かったりするもんですよね?
で、アクの強いものって塩で殺すとか、昔っからそういう食べ方してるんですけど、あんまり偏ったもんばっかりズーッと食べてると、そのことによって起きる弊害、身体のバランスを崩すものを食毒というんです。
それから、腸の中。
腸の中に宿便が溜まる、便秘する。
便秘したりなんかすっと、ガスが出る。
で、ガスを吸い込む。
そうすると、ヘモグロビンというところろに、ホントは酸素がくっつくのに、ガスが混じってる。
そうすると、それが頭へ回ると、自家製のガス中毒になる。
便秘する人は大概、頭痛持ちなんですよ……
※途中で途切れているようです m(__)m

【斎藤一人さん】漢方基礎講座
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