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【無能唱元・伝法講義録 012】基本呼吸法四つの型

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正呼吸と逆呼吸

円成会では、意識呼吸すなわち「呼吸術」というものを非常に重要視します。なぜなら、この呼吸というものは、日常の健康保持に欠くべからざるものであり、また、この術に長ずることにより、自己の霊性の把握から、その向上進化までを得られるからです。

この呼吸術の基本的成り立ちである2つの呼吸法、「正呼吸と逆呼吸」についての勉強をしてみましょう。

正呼吸とは、一口にいえば、「吸った時、腹をふくらまし、吐いた時、腹をへこます法」なのです。

逆呼吸は文字通りこの逆で、「吸った時、腹をへこまし、吐いた時、腹をふくらます法」といって、まあ差しっかえありません。

正呼吸は「瞑」の呼吸です。

吸った時、横隔膜が下に押し下げられ、吐いた時、横隔膜が上に押し上げられます。これは下腹にゴム風船が入っているように考えるとうまく行きます。

これは横隔膜の上下運動によって、内臓に腹圧刺戟を与え、血液の循環をうながし、また太陽神経叢に活力を起こすという効果が現れるのです。

それで、この正呼吸は瞑想の導入部に用いられるのが望ましいのです。わが円成会では「数息観(すそくかん)」にこの正呼吸法が用いられています。

しかし、数息観が終り、手の叡智印が陽迎印に変るころから、この正呼吸もやや変化しなければなりません。というのは、この頃から、身体に脱力感つまりリラックスが始まるからです。

半正呼吸

この頃から、この正呼吸は「半正呼吸」という方法に入ります。これは吸った時、自然に下腹がふくらみ、吐いた時、普通状態に腹部が一戻るという方法で、肝心なことは、吐いた時、特に意識的に腹をへこまさない点です。このやり方は、最も自然で無理のない腹式呼吸であるといえましょう。

そして、この半正呼吸をごく自然に続けていると、脳波は一定したアルファ波となり、意識はトランス(没我)状態に次第に近づいて行くのです。ですから、正呼吸から、この半正呼吸に移行して行く呼吸法は、瞑想に最も適した呼吸といえるのです。

逆呼吸と重逆呼吸

では次に逆呼吸についての説明に入りましょう。たいていの場合、この逆呼吸は、両手を上に挙げるか、または後方に反らせ、胸を拡げるようにして胸一杯に息を吸い込みます。
胸一杯にふくらますと、必然的にお腹の方はしぼったような状態になり、へこむのです。これは、ヒョウタン型をした風船を想像して下さい。下の方をしぼると、上の方がふくらみます。つまり、腹圧が上へかかるのです。

次に息を吐く時、腹圧を下げ、胸の広がりを元に戻すようにします。この時、腹に力を入れ、いわゆるいさんだような状態にするのです。すると腹はややふくらみ、腹筋は力が入って固くなります。

このように逆呼吸は、正呼吸ののんびり型に比べると、それは緊張型であり、体操的であるといえます。

これは健康法的呼吸であり、内臓を賦活させる点では特に秀れているのですが、但し、あまりやり過ぎてはいけません。そして、逆呼吸で身体を鍛練した後は、正呼吸および半正呼吸で休息をとることが望ましいのです。

次に、この逆呼吸の効力を更に強めるための「重逆呼吸」について説明しましょう。この呼吸法は、胸一杯に吸い、その時、腹をしぼるようにするまでは、逆呼吸と同じですが、その次に息を吐く時、更に腹をへこまして息をすっかりしぼり出すようにする点が異っているのです。

つまり、息を吸って腹をへこまし、ついで息を吐きながら更に腹をへこますのです。息を吐ききったら、ここが重要な点ですが、息を止めたまま、むくりと腹をふくらませます。そして又、息を吸いながら、腹をしぼるようにへこませて行くという呼吸法のくり返しになります。

以上で、円成会で行なっているすべての呼吸法の基本形である四つの型が説明されました。これを整理しますと、次のようになります。

①正呼吸:吸う時、腹をふくらまし、吐く時、腹をへこます。
②半正呼吸:吸う時、腹をふくらまし、吐く時、特にはへこまさない。
③逆呼吸:吸う時、胸をふくらまし、腹をへこます。次に吐く時、腹をふくらます。
④重逆呼吸:吸う時、胸をふくらまし、腹をへこます。次に吐く時、更に腹をへこます。吐ききったら、息を止めたまま、腹をふくらます。

無限の活力を生む

瞑想と呼吸法は切り離せない関係にあります。
普通、内臓などの不随意筋で構成されている肉体部分は、思考意識による直接命令によってその部分を動かすことはできません。

たとえば、コップを手に取ろうとおもうと、すぐ腕の筋肉は動き、そのコップを取り上げますが、これは、腕の筋肉が随意筋だからです。しかし、これが例えば、肝臓とか胃腸に、ある生理液を分泌させようとしたり、消化活動を行なわせるために、ぜん動運動を強化しようと思っても、にその命令が伝えられることはないのです。

しかし、これは思考意識がそれらに全然影響を与えることがないという意味ではありません。ただ、随意筋のように直接的作動をしないという意味です。

思考意識は、一且、暗示となって、阿頼耶識(X)の手に引き渡されます。そして、その後、Xから前記のような不随意筋の部分へ指令が伝えられるのです。こういう理由で、思考意識は、常に自身の肉体に、健康か不健康かの暗示をXに与え続けることによって、その結果としての体験、すなわち、回復か病気かをもたらしているのです。

いい代えれば、それは中間媒体としてのXが、意識と不随意筋の聞には常に介在するということです。だがしかし、ただ一つだけ、思考意識をもって、不随意筋に直銭的な指令を与える方法があります。

瞑想時に行なわれる、ゆるい安定した呼吸には計りしれないほどの利益を人間にもたらします。肉体は心身ともに、はっきりと若返り、日常の感情を肯定的なものにし、その結果、さまざまな望みも、Xの手にらくらくと引き渡されるようになるからです。

それは呼吸法です。つまり、自分の呼吸をコントロールすることによって、内臓などの働きを活性化したり、また、それをにぶくしたりすることができるのです。

瞑想による利益の第一は、身体緒器官の休息にあります。ある一定のリズムにコントロールされた呼吸法は、まず、肉体のすべての部分の活動をゆるくし、休ませ、リラックスさせます。そして、それはひいては、精神すなわち思考する意識に慰安を与えるのです。

活性酸素とSOD

一つ重要な警告をさせていただきます。
それは酸素のとり過ぎは有害であるということです。そもそも酸素はその性質としては破壊者なのです。例えば、ものが腐るごとを酸化するといいますが、この酸化させるもとが酸素なのです。多くの人は酸素を栄養物のようなエネルギー源のように考えていますが酸素の役割は別のところにあるのです。

酸素が血管を通じて、ある細胞に達しますと、その細胞に異物や有害な細菌がとりついていた場合これを攻撃し、滅ぼし、排除します。また、細胞の使い古された部分を老化させ、酸化させ、外に排除することによって、新陳代謝を促進させます。ですから酸素の働きがなかったら細胞はリフレッシュ(再び新しくなる)できず壊死してしまうことでしょう。

ところが、ごのように有り難い酸素も、その量が過ぎれば、健康な細胞までやっつけ始めてしまうのです。皮膚のシワやシミが増え、老化がいっきに進みます。それどごろか脳卒中や心筋梗塞、各種の成人病からガンまで引き起こす元凶となるのです。ですから過度にそして長い間継続される運動は危険なものなのです。

このように有害な破壊活動を行なうものを「活性酸素」といいます。これは普通の酸素からこぼれ出た恐ろしい殺人酸素なのです。しかし、私たちの体内には、この活性酸素の発生を押さえる物質も生産していて、それはSODと呼ばれる一種の酵素です。

ところが、このSODはストレスによってその発生が非常に減退することが知られています。そうなると活性酸素の増加を押さえるものはいなくなってしまうわけです。

結論としていえば、外的条件としては酸素の取り過ぎ、内的条件としては心労によるSODの減少これらの原因によって人間の身体の免疫力は減退するのです。

この二つの条件を克服するものとして当会の推奨する「半正呼吸」は道理にかなった対応療法といえましょう。それは、呼気(吐く)によって内部をからにしていき、同時に心をしずめ、SODがよく分泌される条件をつくり出すからです。故に私たちは、ごの半正呼吸を用いた瞑想法によって、自分の健康を管理することができるのであります。

[出典:唯心円成会伝法講義]

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