習作

動物の気持ちになる

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あたしにかいがいしく食事を運んでくる小学生のおさんどん……
と思っていたマー君には、ちっこいバナナががついていた。
ある日あたしの部屋に入ってくるなりズボンをぺろんとおろしてちっこいバナナをむきながら哀しい目であたしを見つめた時、すべてをさとった。今まで可愛いいおなごと思ってたのに。
なんでそんなモノをあたしに見せたのかわらない。
けれどマー君は日々熟成していくバナナをもてあましていたことだけは理解できた。
中途半端にむかれた先っちょを噛み切ってやろうと思ったけれど、先日契りを交わしたばかりの太郎君の先っちょを思い出して、見て見ないふりをした。寝たふりをした。
最近マー君は、あたしを散歩に連れてってくれないからお父さんが怒鳴ってた。
「ラッシーの散歩したくないンだば売っちまうど!」
それから三日後、あたしは3万円で坂の下のおじさんのところに売られた。

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