老子現代現場訳

【老子 第60章】治大國~最高のチョイスはおまかせコース

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大国を治むるは、小鮮を烹るが若し

国を治めるには無為自然にまかすがよく、無為自然にまかせておれば、おのずから国が治まって水旱(すいかん)などの災難もなく、又人民が悪魔祓いなどをする繁雑(はんざつ)さもなくなることを述べている。
[諸橋轍次]

たとえば会社経営において、無駄遣いをなくし経費削減することはよい事だといって、はさみがない、テープカッターもない、糊もない、ゴミ箱もない、そんな環境でイイ仕事ができないことは誰が考えてもわかるというものだ。
ところが、そんな滑稽視点で経費削減をしている経営者がごまんといる。
カネをかけるべきところにカネをかけずカネをかけなくてもいいところにカネをかける。
そして社員に小煩い指導をし管理をする。
そんなピントずれまくりの経営者の会社がうまくいくはずかない。

社員はきっと、自宅からゴミ箱を持参したり、マイはさみ、マイグルーなどを持参しているのだ。実に涙ぐましい、嗚呼、哀社精神。

社員に喜びはなく、かといって生活がかかっているから仕方なく会社に勤めている。
やる気がでないから社外、社内のトラブルも多い。

身近な会社経営から国家経営に至るまで、無為自然の法則は全てに通じる。
小賢しい知恵で管理しようとしたり小煩い規則など必要ない。

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【参考文献:白文/書下文/訳】
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治大國。若烹小鮮。
以道*蒞天下。其鬼不神。
非其鬼不神。其神不傷人。
聖人亦不傷人。
夫兩不相傷。故徳交歸焉。
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大国を治むるは、小鮮(しょうせん)を烹(に)るが若(ごと)し。
道を以(も)って天下に莅(のぞ)めば、その鬼(き)も神(しん)ならず。
その鬼の神ならざるに非(あら)ず、その神も人を傷(そこな)わず。
その神も人を傷わざるに非ず、聖人もまた人を傷わず。
それ両(ふた)つながら相い傷わず。
故に徳こもごも焉(これ)に帰す。

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大国を治めるのは、小魚を煮るようなものだ。
無為の天下に君臨すれば安らかに治まり、
鬼神も祟りをする霊威力を失う。
鬼神が霊威力を失うのではなく、
その霊威力が人民を傷つけないのだ。
その霊威力が人民を傷つけないばかりでなく、
聖人もまた人民を傷つけない。
いったい鬼神と聖人がどちらも人民を傷つけないから、
徳がこもごもそこに集まってくるのだ。

※朝日選書:老子(福永光司)より引用
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[老子:第六十章居位]
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