老子現代現場訳

【老子 第65章】故之善爲道者~健康ヲタクをやめると健康になる法則

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古えの善く道を為す者は、以って民を明らかにするに非ず

たとえば健康。

その昔健康食品ヲタクだったこんな私は『ネットワークビジネスという名のねずみ講』に煽られていくつもの健康食品を買う羽目になった。

スパスパあるあるガッテンもんた。
塩分控え目で健康家族。塩分不足が健康を害する。
水は一日二リットル以上飲みなさい。水の摂りすぎが病気の原因だった。
三食しっかり食べて健康に。一日二食で病気知らず。
TV、ラヂオ、雑誌、新聞、書籍、Web、ねずみ講…

モノ売らんがために情報ばら撒く人、拾う人。

情報の過ぎたこの世では、情報を仕入れれば仕入れるほど訳が分からなくなっていくものだ。
サプリおかずに飯を喰う。健康結構もうけっこう。

健康ヲタクをやめたら急に健康になった、なんてことはよくある話。

目ざめた人はこう語る。
末端価格三万円の健康食品より納豆――特に3パック98円のおかめ納豆(小粒)――に勝る健康食品はない。

このように、身近な身体の健康維持から大は国を善く治めるための共通した法則がある。
すなわち、さかしらな知をもって治めようとするのは愚かなことであり、ただ道(タオ)にしたがって、たおやかにゆけばよいのだ。

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【参考文献:白文/書下文/訳】
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故之善爲道者。非以民明。將以愚之。
民之難治。以其智多。
故以智治國。國之賊。不以智治國。國之福。
知此兩者。亦稽式。常知稽式。是謂玄徳。
玄徳深矣遠矣。與物反矣。然後乃至大順。
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古(いにし)えの善く道を為す者は、以(も)って民を明らかにするに非ず、将に以ってこれを愚かにせんとす。
民の治め難(がた)きは、その智の多きを以ってなり。
故に智を以って国を治むるは、国の賊なり。
智を以って国を治めざるは、国の福なり。
この両者を知るは、また稽式(けいしき)なり。
常に稽式を知る、これを玄徳(げんとく)と謂(い)う。
玄徳は深し、遠し。
物と与(とも)に反(かえ)る。
然る後(のち)乃(すなわ)ち大順(たいじゅん)に至る。

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そのかみの善く無為の道を修めた人は、
その道によって民を聡明にしようとはせず、
その道によって民を愚にしようとした。
いったい民の治めにくいのは、
民にさかしらの知恵が多いからである。
だから、こんな言葉があるのだ。
智をもって国を治めるのは国の賊害(そこなわれ)、
智をもって国を治めないのは国の福祥(さいわい)、と。
この二つの言葉を弁えるのも、政治の法則である。
いつも法則を弁えているのを、
玄徳すなわり道の玄妙な体得という。
玄徳はまことに奥深く、まことに遠大、
世俗の世界を否定する方向をもつ。
否定することによって、かくてこそ大いなる随順――道との合一に到達するのだ。

※朝日選書:老子(福永光司)より引用
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[老子:第六十五章淳徳]
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