物に必至あり事に固然あり/馮驩(ふうかん)の金言

叡智

物に必至あり 事に固然あり
ものにひっしあり ことにこぜんあり

事の固然/事勢固然

物にはすべて、必ずそうなるという到達点があり、事には本来そうあるべき道理があるということ。

中国戦国時代:斉の宰相である孟嘗君(もうしょうくん)が、食客を3000人も養っていた。

それが失脚すると、皆逃げ出して、彼にハナもひっかけなくなった。

ところが、彼が再び昔の地位を得ると、その逃げ出した連中がシャーシャーとして、彼のところへ戻って来て、彼に取り入ろうとした。

そこで彼は嘆息して、「ああ、なんと恥知らずな連中だろう」と言った。

ところが一人の忠実にして優秀な部下:馮驩が、彼をいさめて、これは「事の固然」である、と言った。

朝、市に行けば、大勢の人が集まり、大いに賑わっています。
しかし、夜には、ほとんど人影もありません。

この理由は、人が朝を好むとか、夜を嫌うためではありません。
朝は求める品物があり、夜はそれが無いからに過ぎません。

人間関係でも同じこと。
金持ちの門には人が群がり、貧乏人には交わる人が少いのが当然の姿です。

人間が信用できるか、できないかなどと悩むより、
『物に必至あり、事に固然あり』ということを知ることです。

信ずるといい、信じないというも、それはいわば他人に対する『甘え意識』のあらわれにしか過ぎません。

一切の甘えを捨てて、冷たく人間の姿を見きわめることこそ、どんな事態にも動じない人間関係を築くことができるのです。

[出典:https://kouza.yanaq.com/index.php?%E4%BA%8B%E3%81%AE%E5%9B%BA%E7%84%B6]

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